女性の下着に関心がある

これは比較的多い相談です。

タイプとしては、

①女性の下着を見たり触ったりしながらマスターベーションをするのが好き

という方と、

②女性の下着を身に着けるのが好き

という方がいます。

 

女性の下着をオカズにする男性

まず①の方の場合です。

女性の裸よりも下着の映像で興奮するなど、下着にこだわりがあることに気づき下着を買い求めるようになった、というケースです。

このタイプの問題点は、買った下着で満足できなくなることです。
使用済みのものが欲しくなり近所の物干し台やコインランドリーから盗むようになると犯罪に変わってしまいます。
「実際に盗ってしまったことがある」と告白する方も少なくありません。

多くの性嗜好に言えることですが、その嗜好そのものは特に問題がないものでも、より大きな刺激を求めてエスカレートするうちに窃盗という犯罪領域に入るとアウトです。

 

女性の下着を身に着けたい男性

自分が身に着けたいという男性は、自室内で身に着けてマスターベーションをする方、身に着けて外出したいという方に分かれます。

自室内で着るだけなら誰にもバレないし迷惑もかかりません。
しかし外出したい場合は問題が出てきます。

まず、ショーツは人に知られることがないとしても、ブラジャーは透けて見えることで周囲の知人にわかってしまう恐れがあります。
もちろん身に着ける時点でそのリスクは覚悟の上、というか「バレるかも」というリスクを楽しんでいる面もあるのだと思います。

ただ、下着を着けていたからといって犯罪ではないし、噂になり”変な人”扱いされることを恐れないのであれば問題とは言えないのかもしれません。

ではなぜ違法ではない下着の着衣で悩むのでしょうか。

それは、今は服の下に着けるだけだが、そのうちエスカレートして、わざと透ける薄い服を着て人に見せたくなりそうな気がする。

さらに、

透けて見せるだけでなく下着そのものを露出したくなりそう。

というように、こちらは露出という犯罪に発展する恐れがあるのです。

下着を買うのと盗むのとは全く異なる2つの事象で、いわば2つの点と点です。
しかし下着を着けて出歩くことは徐々に大胆になっていくわけで、1本の線上にあるといえます。
そのためその行為が進行しても罪悪感に乏しく、抑えるのが難しいと思われます。

ある男性の話です。
最初は赤いブラジャーを身に着けるだけでワクワクしていたのですが、そのうちワイシャツの下に着けて出勤したくなったそうです。
最初は色物の厚手のシャツを着ていたものの、だんだんと薄い生地になり、そのうち透ける材質のドレスシャツを着るようになりました。
さすがに出勤はできないので、休日にその格好で街を歩くのだそうです。ブラジャーの形がくっきりと見えるため、前方から歩いてくる女性が一瞬目をみはって驚く様子がよくわかり興奮すると言っていました。

ここまではまだギリギリセーフかもしれませんが、彼はシャツのボタンを２つ、３つと外すようになりました。そうなると直に上半身の肌が見えるわけです。
男性が上半身裸で歩いても通常問題はありません。
しかし明らかに女性の下着が見えたら、軽犯罪法や迷惑行為防止条例などに引っかかる恐れがあります。
しかも、自己満足のためではなく、驚く女性の顔見たさにやるとしたら、限りなく性犯罪に近くなると思われます。

 

自分で境界を決める

下着の収集や装着自体を禁止とは言いません。
ただそれがエスカレートしないよう、自分でしっかりと境界線を引いておくことです。

下着そのものへの興味を超えて、窃盗、盗撮、露出への衝動を感じたら一人で我慢しようとせず相談に来てください。
こういうことは家族や親友にも話せないため孤独になりがちです。
誰かに本音を話し、自分がどの程度危険な状態にあるのか客観的に判断をした上で対策を練ることが重要なのです。