寝取られた興奮が忘れられない

 

 

寝取られ趣味については、「性癖相談事例―寝取られ願望」の中で解説をしています。

そこでも書きましたが、寝取られが主訴の相談は、それほど深刻に悩んではいないが、自分の中で納めているのが苦しいので誰かに話したい、という動機が多いように思います。

そういった相談の中でも比較的悩みが深いのが、「自慰依存症になりそうだ」というものです。
よくあるのがこんなケースです。
(以下は複数の事例を組み合わせて創作したものです)

 

 

妻の浮気を目撃した

Bさん(35)と妻(35)は結婚5年、子どもはいません。
大学で同級生だった妻とは仲がよく、休日には一緒に買い物や映画に出かけます。

半年前、学生時代よく遊んだ共通の友人数人で温泉旅行に行きました。
かつてはお互いのアパートで雑魚寝をした仲間です。
男性陣の部屋に集まり深夜までワイワイ宴会をしました。
まるで学生時代に戻ったように酔いつぶれ、皆その場で眠り込んでしまいました。

Bさんもしばらく眠りこけていたのですが、ふと目覚めて妻がいないことに気づきました。
気分が悪くなったのだろうかと、女性用の隣室のドアをそっと開けると妻と友人が絡み合っているのが目に飛び込んできました。
Bさんは固まったまま、最後までのぞき見をしてしまいました。
妻の方が積極的な感じで動き、フィニッシュも妻が上になって迎えていたのを見ると、友人を責めるわけにもいきません。
いくら懐かしい仲間とはいえ、酔っ払って正気じゃない状態とはいえ、こんな裏切りができる女性だったとは・・・とただショックでした。

明日妻に問いただすべきか?
でもいったん口に出したらこれまでの生活が壊れてしまうだろう。
平穏な生活に波風を立てたくない。
そう思いとりあえず保留にして今後の出方を考えることにしました。

ところが・・・
時間が経つほどその記憶は形を変えてBさんを悩ませることになりました。
Bさんはそのことを思い出す度に、怒りよりも興奮を覚えている自分に気づきました。
一抹の胸の痛みもあるのですが、それ以上に性的な快感がこみ上げ、自慰の時に反芻するようになったのです。
自分は妻にも友人にもバカにされているのかもしれないのに、なぜ?
と情けなくなる一方で、もう一度見たいという欲求が日増しに高まっていきました。
どうしたらまた2人の行為が見られるだろうか?
またみんなで旅行に行けばいいのだろうか?
そんなことばかり考えるようになり、自己嫌悪に陥っています。
最近は毎日自慰をするようになり、この年でこんなことをしていいのだろうか、と性依存への不安も高まっています。

 

 

問題点を整理する

実は、このような相談に対する正解はありません。
本人が真剣に悩んでいることを前提とすると、まずは何が問題かを整理します。

①妻の不貞
今後の夫婦関係に影響を及ぼす恐れは多分にあります。
妻の不倫が酒の勢いではなく真剣なものだった場合は離婚に発展するかもしれません。
今後どのように夫婦関係を再構築していきたいのか。
今は現場を見た興奮が勝っているが、そのうち怒りや傷つきを強く感じるようになる可能性もあります。
その時に妻を許せるのか。
離婚したくないのなら、不倫のことは別にして、これまでの夫婦関係に問題がなかったかを振り返ってみる必要があるでしょう。

 

②マスターベーション依存
どのくらいの頻度が依存症にあたるという基準があるわけではないので、どのくらい困っているかで判断することになります。

例えば1日に10回以上、時間を問わず衝動が起きてしまう。
会社でも突然したくなりトイレに駆け込んで処理する。
人前で勃起しそうになる。
夜間に何度もしてしまい睡眠不足になる。

このようになったら日常生活に支障をきたしていると言えます。

でも、在宅勤務の仕事だから何回しても問題ないとか、特に罪悪感もなく気にしていないなど、本人がそれほど困っていなければ構わないものでもあります。
頭がそれに占領されて仕事ができない、となれば大変ですが、すればスッキリして仕事に集中できるのなら別にいいわけです。

もし依存症になりそうだと不安な方は、意識的に回数を減らす努力は必要です。
あまりにも頻度が高い場合は強迫症状になっている可能性もあります。

20回しているのを10回にしてみる。
外では気をそらして我慢すると決める。
家族と過ごす時間を増やし1人にならないようにする。

など対処法を考え実行してみることです。

 

③寝取られ趣味という性癖
「これまで思いもよらなかったが、自分にはヘンな性癖があるのではないか」
という部分で悩んでいる場合もあるでしょう。
裏切られて喜んでいる自分はMなのか?異常な性癖なのか?

自分は人と違うのではないか。
性の悩みの一番のポイントはここです。

性に関することはみんな人には話しません。
ネットに出ている統計なども、どこまで真実かわからないものが大半です。
自分のような好みを持つ人はどのくらいいるのか?
自分はとても特殊なのではないか?
と不安になるのです。

そこで、基準を「この性癖を持つ人はどのくらいいるのか」という割合ではなく、
「この性癖は他者に迷惑をかけているか」
にしてみればいいと思います。
犯罪でもないし誰にも迷惑をかけていないのであれば、例え少々特殊に見える趣味であったとしても問題ありません。
そのことで自己肯定感を下げる必要はないのです。

様々にある性癖のなかで、上記の基準に照らすと「寝取られ」は微妙なところかな、と個人的には思っています。
自分の趣味のためにパートナーに強要するようになったら「他者への迷惑」に当たります。
しかし同好の士と楽しんだり、妄想の世界だけで完結している分には構わないでしょう。

1人で考えていることが苦しい時、カウンセリングで人に話せばホッとするものです。
自分がどういう人間かわからなくなった・・・と不安になったらぜひ相談に来ていただきたいと思っています。

 

 

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